Linux に「はがきデザインキット」と「プリントマジック」を入れてみる

※注記)「はがきデザインキット2019」を Ubuntu 18.10 に入れる記事を書きました。
marginalia.hatenablog.com


年賀状作成に Windows では「筆ぐるめ」が使われることが多いと思いますが、母がグリーティングカードを作るのに Linux で出来るとよかったので、ソフトを探してみました。そうしたら、日本郵便が出している「はがきデザインキット」を使うことができたのでメモしておきます。

詳細はこのサイトにあります。基本的にこちらを見ればいいです。


「はがきデザインキット」には Adobe AIR が必要ですが、いまでは Linux 版はサポートされていません。なので、Windows エミュレータ Wine を使って実行させます。Wine は Linux Mint なら「ソフトウェアの管理」でインストールできます。

次はここから Adobe AIR をダウンロードしますが、まずは「Adobe AIRを別のコンピュータにインストールするには」をクリックし、次の画面でオペレーションシステムは「Windows」を、バージョンは「Adobe AIR 23.0 for Win32」を選択します。32bit版ですが、64bitシステムでも大丈夫です。「今すぐダウンロード」をクリックすると、ダウンロードが始まります。ダウンロードしたら「AdobeAIRInstaller.exe」をダブルクリックで実行します(実行されなかったら、ファイルを右クリックし、[別のアプリで開く]→[Wine Windowsプログラムローダー]を選択すれば大丈夫です)。これで Adobe AIR がインストールされます。

最後はここから「はがきデザインキット」をダウンロードします。解凍して適当な場所に置いて下さい。ファイル名は design_kit.air です。これを Adobe AIR にインストールしないといけないので、~/.wine/drive_c/Program Files (x86)/Common Files/Adobe AIR/Versions/1.0 にある Adobe AIR Application Installer.exe をダブルクリック(あるいは右クリックから選択)して実行してから、design_kit.air を選択してインストールします。

あとはふつうに Wine から「はがきデザインキット」を立ち上げるだけです。お疲れ様でした。


なお、32bit と 64bit 両方の Linux Mint 17 で動作確認しています。シンプルで使い方は簡単なので、色いろやっていればすぐに操作できるようになると思います。


※追記
自分の或る環境では、印刷に不具合が出て改善できませんでした。まずは簡単なサンプルで印刷してみることをお勧めします。

プリントマジック

ついでに「プリントマジック」という年賀状作成ソフトも入れてみました。ダウンロードのページはここです。これも Wine 上の Adobe AIR を使うのですが、ダウンロードは for Mac/ for Linux の方をクリックして下さい(こちらが .air ファイルなので。Windows の方を選択すると .exe ファイルになってしまう)。

Adobe AIR への「プリントマジック」のインストールは、上と同じです。Adobe AIR Application Installer.exe を実行し、printmagic.air を選択してインストールして下さい。これでお終いです。


「はがきデザインキット」と「プリントマジック」のどちらがよいかですが、「プリントマジック」の方はとてもシンプルです。ただ、自分にはちょっとシンプルすぎるような気もします。予め使える素材がとても少ないですし、年賀状用としては2011年用の素材で、古すぎます。また、いわゆる undo、前の操作を取り消すという機能がないので、これは相当に不便です。「はがきデザインキット」もシンプルで充分直感的にわかりやすいし、自分なら「はがきデザインキット」を使いたいですね。